ハル定例MTGの記録(2022年4月)
こんにちは!今回のブログ担当のまるこです。
実はずっとブログ担当だったのですが、さぼり癖があり、ずっと更新できませんでした・・・今回は意を決して!笑 更新します!
- ●4月16日、セウォル号事件から8年
- ●留学先で見かけた労働運動
- ●ついに東京で開催された「表現の不自由展」
- ●日本軍「慰安婦」問題解決運動に関わる若者
- ●韓国フェミニズムを話し合う
- ●ロシアのウクライナ侵略、日本はそれでいいのか
2022年4月のMTGの担当はきりんさんでした。
●4月16日、セウォル号事件から8年
4月のMTGは、4月16日に行われました。
そうです。この日は、セウォル号事件から8年を迎える日です。
韓国では、当時自分が何をしていたか覚えているほど衝撃が大きかった事件だそうです。私も、3.11当時自分が何をしていたかよく覚えているので、その衝撃の大きさはよくわかります。
事件当時、高校2年生だったきりんさんは、自分と同い年の高校生が事件に遭い、余計に事件の衝撃が大きかったそうです。
きりん:テレビで船が沈んでいく様子が見えているのに、何もできなかったことがトラウマになった。最初は全員救助されたという報道が出て安心したのに、誤報だった。これによって、二重のトラウマになった。当然助けにくると思っていたのに、何もしなかった国に住んでいるという絶望感が大きかったと思う。
セウォル号事件や崔順実ゲート事件をきっかけに朴槿恵大統領(当時)が弾劾された後、文在寅政権が発足します。政権が変わった後、すぐに沈んだ船が引き揚げられたそうです。沈没から3年後でした。
きりん:被害者家族は船の引き揚げを要求していたが、技術を理由に引き揚げを拒否されていた。ろうそくデモで政権が変わった後すぐに船が引き揚げられ、「それって可能だったんだ」と思った。政権が変わるってこういうことか、と自覚した。
今年4月、日本でも知床沖遊覧船沈没事故が発生しました。運航会社「知床遊覧船」のずさんな管理体制、安全確認などが明らかになり、責任を追及されています。
会社の責任は計り知れません。現在見つかっているすべての人は死亡が確認されています。中には3歳児もいました。そして今なお、発見されていない人もいます。
しかし一方で、国の管理体制の甘さも認められます。昨年の時点で、同会社は2度事故を起こしました。その際国土交通省は監査に入り、改善報告書等を提出させましたが、今回の事故を防ぐことはできませんでした。国交省はこの点について、見直すとしています。
セウォル号事件、知床沖遊覧船事故。この二つの事件は、果たして全く関係ないと言えるのか、とつくづく思います。
●留学先で見かけた労働運動
次に、参加したメンバーの近況報告を行いました。
まず、もちさんの近況報告です。
現在韓国に留学中のもちさん。今まで韓国に行っても、行かなかったところに行ってみたりしているそうです。
もちさんが留学している大学の寮の清掃員の方々が、労働環境の悪さを訴え、デモを行っているそうです。2010年代ごろから行っており、かなり長く続いている運動です。
お昼休みの時間を削り、看板を持って立っているそうですが、学生たちは授業もあることから、つい素通りしてしまうそうです。さらに、学生が、このデモに関して働きかけを行う様子も見たことがないそうです。
ですが、デモを行っている人々は、少ない賃金のなかで、学生を支援する奨学金を作ったりしています。
もちさんは、「素通りするだけで搾取する側に回っているようで。自分は、がっつりとした韓国の構成員ではないが、何かできたらいいと思っている」とお話していました。
●ついに東京で開催された「表現の不自由展」
4月2日から5日まで、「表現の不自由展」が東京で開催されました。
ハルに参加しているりんごさんは実行委員として、茶々丸さんはボランティアで関わっていました。
茶々丸さんは、主にSNSでの広報を手伝っていたそうです。Twitterやインスタグラムでのあの投稿は、茶々丸さんが動かしていてくれたんですね…!広報の成果か、若い人達がたくさん来場してくれたそうです。
ボランティアとして参加している人は、SNSをうまく活用できる世代(20代や30代でしょうか)があまりおらず、苦労していたそうです。
SNS活用がうまくいっていないことは、社会運動で常々課題とされてきました。できる人に押し付けるのではなく、全員ができるようになることが、デマにあらがっていくためにも、このインターネット社会では必要ですね。
「表現の不自由展」で常に取り上げられるのが、「平和の少女像」です。
今回も展示され、だれでもとなりに座れるようになっていました。
茶々丸さんによると、来場した人の中には、「やっと会えたね」と涙を流す人や、本当に自分が座っていいのか戸惑っている人など、様々な反応があったそうです。
来場した人が歴史に向き合える、そうした空間を実現してくれたのが「表現の不自由展」だと思います。日本でだからこそ、開催する意義がある。今後もぜひ続けていってほしいです。
りんごさんは、主に申し込みの管理をしていたそうです。ほぼ一人で管理していたため、苦情の対応などに追われていたそうです。
きちんとした入場者数は知らないですが、おそらく1000人単位ですよね。その人数を一人で管理するのは、本当に大変だったと思います。
茶々丸さん、りんごさん、お疲れ様でした!
●日本軍「慰安婦」問題解決運動に関わる若者
りんごさんは現在、フランスに留学中です。
大学院1年生で、期末にミニ修士論文?を提出しないといけないとのこと。
私も日本の大学院を通っていましたが、想像しただけで吐き気がしそうです…笑
テーマは、日本軍「慰安婦」問題解決運動に関わる日本の若者について。
私もインタビュー受けさせていただきました!
自分の人生や、どうやって「慰安婦」問題に関わってきたか、振り返ったことなかったので、貴重な体験でした。
もう私たちの世代になると、教員が積極的に教えない限り、日本軍「慰安婦」問題について小中高校では学ばないですよね。私も大学でこの問題に出会いました。
また、きちんとした性教育も受けることなく、ジェンダー規範にとらわれてしまいがちです。
仲間がどうやって問題に出会い、活動するまでに至ったのか、私も興味があります!
論文が楽しみですね☻
●韓国フェミニズムを話し合う
るーさんは前回から参加しているメンバーですが、私は今回のミーティングで初めてお会いしました!
るーさんは、4月にTOPIKを受けたそうです!私も7月にTOPIKを受けるので、ドキドキです。(5年ぶりくらいに受けます笑)
韓国語スピーキングの授業をとっているそうなので、語学頑張ると意気込んでいました!
またるーさんは、学部4年生ですが、大学院の授業もとっているとのこと。さらに朝鮮史だけでなく、台湾史の授業まで…私だったらキャパオーバーですね。
最近、韓国人男性と話す機会があったそうです。韓国でのフェミニズム運動について話したそうです。韓国の方と、そういった話ができたことが最近の印象深い出来事だったとのこと。
韓国では、最近ユン・ソギョル新大統領が就任しました。保守派であり、選挙期間中に、女性家族部を廃止すると発言したことは、さすがに驚きました。
きりんさんによると、今韓国内でも男女の対立が激しいそうです。大統領選挙の結果を見ても、男性と女性で正反対の投票結果が出ましたよね。
私も日々感じていることですが、男性、特に同年代の男性とフェミニズムについて話し合うことは、すごく難しいです。関心や理解があると思う男友達と話していても、ちょっとどこかずれた発言を聞くことがあります。
話し合うことがまず一歩だと思うのですが、正直心が削れてしまいます。
フェミニズムに関心がない周囲の人々と、どう話し合っていくか。私のなかでの一つの課題です。
●ロシアのウクライナ侵略、日本はそれでいいのか
最後に私まるこが近況報告させてもらいました。友人の家族がウクライナ支援のための活動を行い、私も協力させてもらいました。友人からはお礼と、家族の素敵な取り組みに共感してくれたことがうれしかったという内容のラインが来ました。嬉しい反面、今まで私がやってきたジェンダーや日本軍「慰安婦」問題の活動について、一度も素敵と言われたことがないことに、モヤっとしたことを共有しました。
日本は、ウクライナから避難してきた人々を受け入れたり、支援をしている市民が多くいます。ここまで大勢の人が戦争反対の声をあげたり、寄付をすることは、なかなかないでしょう。
支援は素晴らしいことです。ですが、日本社会は過去の日本の戦争加害に目を向けているのでしょうか。日本の歴史修正主義者による歴史否定のことは知っているのでしょうか。ミャンマー軍による弾圧やアフガニスタンなどについては、多くの人が目を向けませんでした。日本では難民が受け入れられていない実情を、どこまで考えているのでしょうか。
外に目を向けることも大切ですが、自分たちが住んでいる国、社会が加害者になっていないか、この機会に向き合うべきだと考えます。
以上です!次回は5月21日にミーティングです。
何を話し合うか、楽しみですね✨